ざる
リスが繁殖してきたS市では住民から野菜や果物を食べられるなのど苦情やリクエストから、捕獲カゴを無償で貸し出している。住民が一日に何匹も捉えて、市の担当課まで運んでくる。
担当職員「いやあ、今日もご苦労様です。」
住民A「いやあ、今月で50匹目だよ。しかし減らないねえ」
担当職員「どんだけ繁殖してるのかって感じですよね。これからもよろしくお願いいたします」
住民A「あいよ。でも不思議でみんな同じに、先日捉えた奴と同じに見えるんだよなぁ。ま、捉えるだけだ」
男は代わりのカゴを受け取ると笑いながら去っていった。
担当職員は建物の裏口にカゴをもっていくと、リスを逃した。
「ほら、お逃げ。今度はつかまるんじゃないよ」
そりゃ減らないわけだ。
〜おしまい〜